歯並びを美しくするために行う歯列矯正。最近は子供だけでなく、大人になってから矯正を始める方も増えています。
しかし、歯列矯正中は「こんなことも気にしないといけないの?」「こんなことができなくなった!」ということが結構出てきます。
今回は、マウスピースで歯列矯正をする・した時の食べ物にまつわる「あるある」をご紹介したいと思います。
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繊維質のものを嫌厭する
矯正をする過程では、一時的に歯の隙間が広がったり、逆にくっつきすぎたり、歯の向きが変わって隣の歯と並びが揃わなかったりということが起こります。
そんな時、繊維質の多い食べ物を食べようものなら、あらゆるところに食べ物が挟まります。特にえのきやほうれん草なんかは天敵。
歯にボタンなどの器具がついている場合はその器具にひっかかったりして、食後に不快感を味わうこととなるでしょう。
そのため、私はフロスや糸ようじが手放せなくなりました。
フロスは安いものほど層が薄くなる傾向にあるので、自分好みのフロスを探してみてもよいでしょう。私はGUMの膨らむタイプのフロスがお気に入り。
飴やガムが食べられない
口寂しい人、普段から飴やガムを食べることが習慣になっている人には悲報。
マウスピース着用中は飴・ガムを食べることができません。
マウスピース着用中に砂糖の塊である飴を食べようものなら、マウスピースが虫歯製造機の役割を果たしてしまうので言語道断。
試しにマウスピースをつけたままガムを噛んでみた方がいるようですが、ガムがマウスピースに粘着して使い物にならなくなるようです。
どちらもマウスピースを外せば食べることができますが、マウスピース矯正は20時間以上の装着が課せられています。
口の中にある時間が長い飴やガムは、口に入れてもとっとと食べる・出す必要に迫られるでしょう。
色付き・味付きの飲み物NG
少ない痛み、ほとんど矯正と気づかれない見た目など、ワイヤー矯正と比べるとメリットが多いマウスピース矯正ですが、大きなデメリットもあります。
その1つが、「色付き・味付きの飲み物が飲めない」ということ。
マウスピース着用中は、マウスピース自体の着色、塩分・糖分などの長時間の付着を避けるため、色付き・味付き(特に甘味)の飲み物はNG。歯医者によって「お茶くらいなら良い」とするところもあるようですが、それによってできる着色に困るのは自分です。
即ち、喉が渇いたときに飲むのは水一択。
ちなみに、プラスチックでできたマウスピースを熱湯にさらすと形が変形してしまうため、白湯などもNG。
これを知って「私にはマウスピース矯正は難しいかな…?」と思う人も少なくないようです。
社会人になると訪問先でお茶やコーヒーなどを出される機会もあると思いますが、私の場合はお茶出しの素振りが見えたら先に「矯正中なので」と伝えてお断りしています。
色の濃い食べ物・飲み物を警戒する
ではマウスピースを外したら問題ないのでは?
もちろんマウスピースを外しての飲食は、医師から制限がない限り自由にしてOK。しかし色の濃い食べ物・飲み物には注意が必要。
色の濃い食材を口にすると歯に汚れや色が付着します。
これは通常、唾液の自浄作用によってある程度は取り除くことができるのですが、マウスピースを装着すると歯は唾液の自浄作用を受けることができず、汚れがそのまま定着してこびりついてしまいます。
マウスピース矯正はただでさえ着色しやすいので、色の濃い食事が多いほど着色のスピードが速まります。
なので、コーヒー・ワイン・ココアなどの色の濃い飲み物を飲んだ際には、いつもよりしっかりと、丁寧に、時間をかけて歯磨きすることが必須になります。
固い食べ物を警戒する
マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べると痛みが少ないと言われています。
実際、マウスピースの交換初日は痛みを感じますが、2〜3日もすると慣れて歯を動かしていることを意識しなくなります。
これはマウスピース矯正の大きなメリットであると言えるのですが、逆にデメリットとなることも。
それが、固い食べ物をうっかりいつも通りに食べて、移動中の歯に強烈な痛みが走った時。
ワイヤー矯正だと歯全体に器具がついているので、固い食べ物は慎重に食べるか、避けるかという意識になると思うのですが、マウスピースだとその意識は薄い傾向に。
どちらも歯を動かしているのですから、マウスピース矯正でも油断は大敵。
特に芋けんぴや、衣たっぷりの唐揚げなどは、想像以上に歯に響くので注意が必要。
マウスピース矯正でも制限はある
「ワイヤー矯正に比べると、マウスピース矯正は食べ物の制限が少ない」と言われますが、気にかけることは多いです。
「マウスピースさえ外せばいくらでも食べられる」と言われても、逆に言うとマウスピースを着けている間は何も食べられないということ。
これからマウスピース矯正をされる方は、この手間を事前にしっかりと理解していただくと、変なタイミングで絶望することなく治療に専念できるかと思います。
どれも結局は慣れてしまうことですし、美しい歯並びが手に入ると思えば、個人的には安いものです。